半世紀に亘り着物を創り続けてきた父と共に過ごしてきた中で出会った素晴らしい生地の数々。産地によって手触りや風合い、織り方も様々。繭や、麻の繊維から紡いだ糸が人の手によって時間をかけて織られた生地はどれも温もりを感じ愛着が湧きます。昔は各地で織られていましたが、現在では生活スタイルが変化した事で需要が減り、後継者不足も関係し生地の生産が激減しています。数年先には織れなくなってしまう生地も有ると伺い、本当に残念な事に思います。
微力ではございますが、美しいものを伝え、残していけるよう日本各地の生地を使い袈裟や絡子、作務衣等を作る事を始めました。
糸の段階で染めてから織り上げた先染めの生地は何ともしっくり素敵です。お好みの色に染めた生地も、他所に無い色味なので面白いと思います。
素晴らしい生地や色にお出会い頂けましたら幸いにございます。
木原工芸 宮崎 明佳
木原工芸について
京都で染色工芸の歴史を長きに渡り紡いできております。
日本工芸会正会員・故木原生長(友禅作家)、創立。
日本工芸会正会員・故木原明が絞りと友禅による多彩な表現を独自の技術で確立。
現在は宮崎明佳(旧姓:木原明佳)が父、木原明の意思を継ぎ、伝統を守りながらも新しい表現に挑戦しております。
木原工芸は絞りと友禅を得意とし、美しい花々や素朴な草木など、様々な文様を描きます。